「ランニングで膝を痛めた!」
という方も多いのではないでしょうか?
基本的にランニングで膝を痛めるのは膝を上手く使えていないことが原因です。
なので、私は普段から膝を使うことを重要視しています。
そこでランニングフォームにおける膝の動きについて質問を頂いたのでシェアさせて頂きます。
大概の教本には膝が前に出てはいけないと書いているのですが、膝は体よりも前に出ても良いのでしょうか?
この質問を頂いて、「え、そうなの?」と思ってしまいました(笑)
「大概の教本には膝が前に出てはいけないと書いている」ことにビックリしました。
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膝を前に出さずにどうやって走るのか?
走る際に足を前に出すから、前に進むことができます。
足を前に出すということは膝ももちろん前に出ます。
膝を体の前に出さないで走るのは理論上難しいのではないかと考え、「膝が前に出ないように意識する」ことかと私は捉えました。
しかし、膝を前に出さないように意識して走れば足が後ろに流れ放題になることが目に見えてます。
膝を無理に前に出さないことは弊害でしかないと考えます。
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膝が前に出ないことの弊害
1.足が後ろに流れる
先程も書きましたが、膝が前に出ないと足が後ろに流れてばかりになります。
足が後ろに流れると疲れやすい走りになったり、前に進む推進力が弱くなります。
足が後ろに流れたらいけない理由はこちらの記事をご参考ください。
参考記事:足が流れると何でダメなの?「ランニングフォームの基本」
2.着地位置(重心の乗る位置)が後ろになる
膝が前に出ないということは着地位置が重心の後ろになります。
重心の真下で地面と触れることはできますが、体重が乗った時には重心の後ろになってしまうので、思ったよりも前に進まなくなります。
着地位置や重心の位置についてはこちらの記事に詳しく書いているのでご参考ください。
3.膝に負担がかかる
足が流れて、着地位置が重心の後ろになると基本的に膝に負担がかかります。
膝が前に出ないと、本来重心を「足の裏」に落として地面に伝えていきたいのに、重心が一番乗る頃には足の裏は重心の後ろに来ているので代わりに「膝」に重心がかかります。
そうすれば膝に負担がかかるので、膝を痛める原因にもなります。
トップ選手はしっかり膝が出ています!
むしろトップレベルの選手であるほど膝はしっかり前に出ています。
こちらの元世界記録保持者のパトリックマカウ選手の動画を見たらよくわかります。
これでもか!ってくらい膝が前に出ているのが良く分かると思います。
もちろんスピードが出ているから膝が前に出る量が多いということもありますが、遅くても膝が前に出ないと上記のような弊害が出てきます。
私もパトリックマカウ選手ほどではないですが、しっかり膝が前に出ています。
ちなみにパトリックマカウ選手の動画から着地した時も膝が前に出ていることがわかります。
出典:YouTube
右側は元日本代表の山本選手です。
山本選手も体よりも前に膝が出ていることがよくわかります。
膝が前に出ることは正しいランニングフォームの基本
膝が上手く使えないと、同時に股関節を使うことができません。
膝が曲がって前に出ることによって、初めて股関節が使えます。
膝が前に出ないと、股関節の可動域は小さくなり、ストライドも伸びず前に進みづらくなります。
反対に膝が前に出れば股関節も使えるようになってきて、ストライドも伸び、同じ力でも進む量が変わってきます。
膝が前に出ることは正しいランニングフォームの基本の一つです!
膝を痛めないためには膝を使った走り方をする
膝を痛めないためには膝を使って走る必要があります。
具体的には
- 膝が体よりも前に出ること
- ランニング中の動作で膝がしっかり曲げ伸ばしされていること
- 着地の際に膝が曲がっていること
などが必要になってきます。
さらに具体的なトレーニング方法は「ランニングフォーム改善の無料配信動画」で紹介しているので、是非ご参考ください!
まとめ
この質問を頂いた日に試しにアップで膝が出ないように走ってみたのですが、やはり推進力が落ちるのでスピードも出ないですし、何より膝が少し痛くなりました。
私は故障が多かった割には膝を痛めたことは少なく、痛めてもすぐに治っていました。
その私がアップで少し膝が出ないように走っただけで、軽くですが痛みが出たので、やはり膝が前に出ないと膝に負担がかかるんだなと改めて実感できました。
質問者様も膝の痛みが悩みでしたので、これも原因の一つだと思います。
自分の中では膝が前に出ることがあまりにも当たり前すぎたので、「膝を前に出さないという指導があること」を初めて知ることができました。
質問者様には本当に感謝です!
是非同じ悩みの方がいましたら参考にしていただけると幸いです!